筋肉がつくメカニズムはご存知でしょうか?
今回は、そんな筋肉がつくメカニズム (専門用語で筋肥大と言います) についてご説明します★
筋肉がつくメカニズムが分かるようになると、より効率的に筋肉をつけれるようになったり、トレーニング意欲も湧いてくるはず♪
素人にも分かりやすくするために、かみ砕いて説明していきますね★
筋肉がつくメカニズム (筋肥大)
筋肉がつくメカニズムを知るために、まずは「筋肉の構造」を知っておきましょう★
上の画像をご覧ください。
人間の筋肉というのは上の図のような構造をしています。
ひとまとまりの筋肉の中には、細長い筋繊維という繊維が沢山あり、それが合わさって一つの筋肉を作っています。
例えるなら「さけるチーズ」です。
さけるチーズは知ってますよね?!
食べたことある人なら分かると思うんですが、さけるチーズってさけやすいように細長いチーズが合わさって1本のさけるチーズが出来ていますよね?!
筋肉もあんな感じに細長い筋繊維がたくさん集まって1つの筋肉が出来ているんです☆
上の画像で言うと、さけるチーズ1本が「筋繊維束1本分」になります。その筋繊維束が沢山集まって、1つの筋肉が出来ているという訳です。
筋肉をつけるためには筋肉を太くしないといけないんですが、メカニズム的にどうなっているのか?
というと、この筋繊維1本1本が太くなっていくことなどによって筋肉が大きくなっていくんです。
筋繊維自体の数はほとんど変わらずに1本1本が太くなるんだよね。
この筋繊維が太くなっていくことを専門用語で筋肥大と言います。
そして、筋肥大するメカニズムは2つに大別されます。
「タンパク質代謝に起因するもの」 と
「筋繊維が再生することに起因するもの」です。
筋トレなどによって、この筋繊維1本1本を太くしていく必要があるんだ★
タンパク質代謝に起因するもの
これはタンパク質が筋繊維の中で合成されたり分解されたりする仕組みのことです。
顕微鏡レベルの話になるんですが、細かくいうと、筋繊維の中でアクチンやミオシンといった物質(タンパク質)が増えることで筋肥大していきます。
筋肉というのはほかの細胞と同様に、合成と分解を繰り返しています。
一定以上の負荷量の筋トレを行うことで、 “このタンパク質の合成量が増え、同時に分解量が減る” といった現象が起こります。
合成と分解は切り替えスイッチのような仕組みになっているので、一方が上がるともう一方が下がります。
合成が分解を上回った結果、筋肥大が起こるということが実験でも実証されています。
筋肉はタンパク質で出来ていて、筋肥大するにもタンパク質が重要な物質なんだよ。
筋繊維が再生することに起因するもの
これは筋繊維が壊れたり傷ついたりした時に再生する仕組みで、「筋トレ」によって活性化していきます。
細胞分裂により筋繊維自体が増える場合もあるようですが、多くは壊れた筋繊維が修復される際に1本1本が太くなっていきます。
筋トレ後にやってくる「筋肉痛」というのは、筋トレによって筋繊維が傷つき、その炎症の結果の痛みだと言われています。
(以前は筋肉痛の原因は乳酸だと言われていましたが、現在では因果関係がないことが分かっています)
超回復について
筋肥大には「超回復」が必要だ。ということは度々言われていることです。
この超回復というのは、筋繊維が傷ついて再生する際に、以前よりも太くなっていく過程のことです。
今までにかかっていた負荷量よりも強い負荷量を加えると、この超回復が起きやすく、筋肥大が促されていきます。
筋トレには一定の負荷量が必要なのはこのためですね。
超回復にかかる時間
そして、この「超回復」にかかる時間は、トレーニング後48~72時間(2~3日)かかると言われています。
この期間に筋肉痛も起きますし、この時にさらに高負荷のトレーニングをしてもあまり効果が見込めません。
(逆にオーバーワークで筋肉を傷める場合もあります)
ですので、この時期にはストレッチや軽い負荷の運動で留めておくことが効率的に筋肉を増やす近道になります。
高負荷の筋トレをした後は、2~3日休めることでより効率的なトレーニングになっていくよ★
全身的に鍛えたい場合は、部位ごとにトレーニングを行うことで休息時間も筋トレすることが出来るよ。
(1日目腕、2日目足、3日目体、4日目腕…みたいにね)
筋肥大を活性化させる物質
以上が筋肥大のメカニズムになりますが、これらを直接的に活性化させる物質があります。
その代表となるものがインスリン様成長因子1(IGF‐1)と呼ばれている物質です。
IGF-1は、成長ホルモンの刺激によって、肝臓や腎臓で分泌されますが、機械的刺激によって筋肉の中でも分泌されるようです。
その効果としては、筋肉自身に働きかけたり、筋サテライト細胞(筋線維の再生のために必要な細胞)の増殖を促したりと、局所的に働いて筋肥大に貢献することがわかっています。
IGF-1以外にも
などによっても、筋肥大していくことが分かっています。
IGF-1( インスリン様成長因子 )を増やすには
サプリメント摂取によってもIGF-1を摂取することが出来ますが、食べ物から摂取することも可能です。
特にイソフラボン(大豆)やカプサイシン(唐辛子)を多く含む食べ物が良いとされています。
IGF-1は抜け毛や白髪にも効果的だと言われています。抜け毛が気になる方にもオススメです☆
2種類のストレスが筋肥大に効果的に働く
高負荷の筋トレ(ストレス)が「筋トレ」には必要なんだよね。
「筋トレ」することで、筋肉にストレスが加わります。
そのストレスは大きく分けて2種類。物理的ストレスと化学的ストレスに大別されます。
物理的ストレス
物理的ストレスというのは、実際の物理的なストレスです。
具体的には一定以上の強い筋出力の発揮であったり、筋繊維自体への損傷のことです。
化学的ストレス
化学的ストレスというのは、目に見えない細胞レベルでの変化のことです。
筋トレすることによって、無酸素性代謝物が蓄積されたり、筋肉が低酸素・虚血状態になることで上記ホルモン(IGF-1など)の作用が活発になるのです。
ストレスという言葉に過敏に反応しちゃうのは私だけ~!?
まとめ
筋肉がつくメカニズムについてご説明しました。
これらのメカニズムを踏まえて、いよいよ実際のトレーニングにおける頻度や強度などご説明していきます。
詳しくは
>>>効果的な筋トレ方法! 現役理学療法士がそのメカニズムから丁寧に教えます。に記載しています。
また、今回のメカニズムと合わせて「筋トレの効果倍増!筋トレ前に押さえておきたい基本の原理・原則」なども知っておくと、より効果的に筋トレを行うことが出来るようになります。
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